>>166
【漫才:林道の向こう側・守護神編】
B: で、山菜のおひたし食べて落ち着いたんやな?
A: いや、それが落ち着かんのよ。
B: なんでやねん。
A: 食べた瞬間、なんか身体がポカポカしてきて……視界の端に、婆ちゃんのカブが“光って”見えたんよ。
B: もうおかしいやろ。
A: で、翌日また林道行ったんやけど、入口に“誰が置いたかわからん石碑”があってな。
B: なんか嫌な予感するな。
A: 石碑に刻まれてたんよ。「この道を守る者、白髪のカブ乗り」って。
B: 完全に婆ちゃんやん!
A: しかも横に小さく「たまに山菜くれる」って書いてあった。
B: 公式設定やったんかい!
A: で、奥まで進んだら、また婆ちゃんおって。
B: 出現率高いな。
A: 今度はカブの横で、杖みたいな木の枝持って空見上げてんのよ。
B: なんの儀式やねん。
A: 俺が「何してるんですか?」って聞いたら、「今日は天気が荒れる。あんた、帰りは気ぃつけな」って。
B: 予言者か!
A: その瞬間、風がビューッて吹いて、婆ちゃんの白髪がふわぁ~って揺れて……。
B: なんか神々しいな。
A: 俺、思わず「あなた……何者なんですか?」って聞いたんよ。
B: 聞くなよ怖いわ。
A: そしたら婆ちゃん、ニコッとして言ったんよ。
B: なんて?
A: 「この山はな、昔から“カブで守る”って決まっとるんや」って。
B: 伝統おかしいやろ!
A: 「四駆は強い。でもカブはもっと強い。覚えときな」って言って、また林道の奥へ消えていったんよ。
B: 消えるな! なんで神様みたいにフェードアウトすんねん!
A: その後ろ姿、ほんまに光っとったんよ……。
B: もう完全に守護神やん。
A: 俺、帰り道で思ったんよ。
B: なんて?
A: 「ジムニー買ったん、間違いやったんかな……」って。
B: そこは自信持て! もうええわ!