第一に、固定費の問題です。
自動車メーカーは工場・人員・開発費といった固定費が大きい産業です。567万台を前提に作られた体制で300万台規模に縮むと、単純に一台あたりの負担が重くなります。7工場削減・2万人削減はその調整ですが、まだ台数規模との整合が取れているとは言い切れません。

第二に、新型車の効果の限界です。
リーフやエルグランドを本格化しても、生産全体は横ばい。つまり「新型で一気に反転」は会社自身も想定していないということです。販売不振を織り込んだ慎重な台数設定です。これは現実的ですが、成長戦略ではありません。

第三に、サプライヤーとの関係です。
取引先に早期に305万台水準を伝えたということは、部品側にも“縮小前提で構えてほしい”というメッセージです。過去の強気計画と大きく下振れを繰り返してきた体質から見ると、今回は控えめに出して信頼回復を狙っている可能性があります。