だからEVなんて関係ないから


■EV普及で戦略の見直しを求められる部品メーカー

 マレリの不振はかつての親会社で、主要取引先の日産の業績悪化があるとされる。ゴーン前会長が巨額報酬をめぐる不正事件で18年11月に逮捕され、公判中にレバノンへ逃亡し、日産の経営は大混乱に陥った。日産の生産台数はピーク時に年間570万台規模まで拡大したが、現在は380万台まで縮小。200万台の減少は系列部品メーカーにとっても厳しいだろう。

 マレリは20年5月、KKRやみずほ銀など国内大手行から計1300億円の資金を調達。世界的な半導体不足など供給制約で生産の回復が遅れる中、さいたま市の本社売却や生産拠点の統合など経費削減を進めてきた。

 一方、緊急的支援を要請された日産はカルソニックの再建に前向きではなく、マリルが抱えている在庫の引き取りや受注の確約、海外工場の撤退に伴う費用負担などを求めたという。日産は他の部品メーカーからの納品も滞っている状況といい、マレリからの部品の買い取りを留保しているとも伝えられる。