約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が取引所大手コインチェック(東京)から流出した問題で、停止している顧客資産の出金や顧客に対する被害の補償が早くても13日以降となる見通しとなったことが7日、分かった。
金融庁が財務状況や安全性について検証が必要と判断したためで、出金時期の見通しは依然として不透明だ。

 金融庁は1月29日にコインチェックに業務改善命令を出し、今月13日までに原因や再発防止策などを報告するよう要求。立ち入り検査にも入っている。
金融庁はコインチェックからの報告を見極めた上で、検査を通じてシステムの安全性や財務状況を把握できるまでは出金や補償の開始は認めない方針だ。

 コインチェックは先月28日、流出したネムの保有者約26万人全員に、自己資金を原資に日本円で合計約460億円を補償すると発表。関係者によると、コインチェックは立ち入り検査に入った金融庁に対しても、早期の出金再開や自己資金での補償方針を改めて説明した。

 ただ金融庁は検査の中で、コインチェックが自己資金で返金した場合、ネム以外の仮想通貨を持つ他の顧客の財産を確保できるかどうかや、事業が今後も継続できるかなどについて検証が必要と指摘。
全顧客の財産が保全できる確証がない限り、出金再開などはリスクがあるとした。(共同)