>>762
〇公△民、即ち額面であれ実勢であれ農地の収穫高を評価してその何割を年貢とする制度設計そのものが存在しない。
 
当時の年貢は田或いは畠一反当たり何文の単位税額から額面課税高(村高)を機械的に算出して、
そこから様々な控除分(引方)を差し引いて実税額を決定する方式だった。
村高は検地が更新されない限り凶作でも豊作でも不変。
年毎の実作況対応は引方の調整や臨時減免で行われた。
 
本作の表現は半端な予備知識を持った読者にも解り易いようにしたものだとして肯定する向きもあるが同意できない。
例えば在地負担軽減政策を表現するなら、
「堀越御所の年貢はどれだけだった?」
「田一反当たり七百文まで取ったようです。」
「では当家は五百文にしよう。」
とでもすれば誰にでも問題無く理解できた筈だ。
これは作者氏の勇み足、過剰斟酌と云うべきだろう。