半導体の物理限界(デナードスケーリングの崩壊とかパワーウォール)についての歴史的見解は完全に同意なんですよね。
2004年のIntel Tejas開発中止の件とか、シングルスレッド性能が5~6GHzで頭打ちになってるのは事実ですし、ハードウェアの力技に絶対的な限界があるのはおっしゃる通りです。
​ただ、「だからSolanaはスケールしない」「量子耐性署名でさらに限界が早まる」って結論づけてるのは、いくつか構造的な誤解があると思うんですよね。
​まず、署名検証とステート更新をごっちゃにしてません?
「量子耐性署名で計算量が爆増するから直列実行の限界が早まる」って言ってますけど、それ、嘘なんですよ。トランザクション処理の中で直列実行が必要なのはステート更新だけで、署名検証はマルチコアとかGPUに投げて完全に並列処理できるんですよね。だから暗号処理がいくら重くなろうが、直列実行(シングルコア)のボトルネックにはならないんですよ。
​次に、Firedancerの評価低すぎじゃないですかね。
今の純正クライアント(Agave)ってソフトウェア側の無駄(オーバーヘッド)が多すぎて、そもそもCPUの物理限界(5~6GHz)を全然使い切れてないんですよ。Firedancerはカーネルバイパスとか使ってOSのネットワーク処理の無駄を極限まで削ぎ落として、「ソフトウェアの限界をハードウェアの限界ギリギリまで引き上げる」ための最適化技術なんで、普通に1コアあたりの実効スループットは跳ね上がります。
​最後に、「集中アクセスが1コアの限界を超えたら止まる」っていうのも勘違いですよね。
Solanaには「ローカル手数料市場」って仕組みがあるんで、特定のDEXとかにアクセスが殺到して1コアの限界が来たらどうなるかっていうと、ネットワーク全体が落ちるんじゃなくて、「そこを触るための手数料」だけが局所的に上がるんですよ。事前宣言(Sealevel)のおかげで、関係ない別のアカウントの処理は別コアで並行処理され続けるんで、チェーン全体が止まることはないんですよね。
​要するに、単一コアの物理的な壁があるのは事実なんですけど、開発陣もそれは織り込み済みなんですよね。「重い処理の並列化」と「局所的な手数料高騰」っていうソフトウェアの構造設計で逃げ道作ってるんで、物理限界だけを理由にSolana全体のスケール性を否定するのは、ちょっと論理が飛躍してるんじゃないかなーと思います。