ソラナ(Solana Labs)は、1本のチェーンを極限まで高速化する「垂直スケーリング」型の設計です。確かに高い処理性能を実現できますが、性能向上に伴ってノードの要求スペックと運用コストが増大し、最終的には参加できる主体が限られやすくなります。これは、世界規模の金融インフラに不可欠な中立性・分散性・持続性の面で構造的な制約になります。

一方、Ethereum は、L1を最終決済とセキュリティに特化させ、実際の大量処理をL2や将来的なデータ分散技術によって水平展開する設計です。これは、インターネットがCDNや分散サーバーによって世界規模へ拡張してきたのと同じ発想です。さらに、L1自体も並列実行などの技術によって今後も着実にスケールしていく方向にあります。

つまり、ソラナは「高速な単一システム」としては優秀ですが、世界中の決済を支える共通基盤としては、1本のチェーンに依存する構造そのものに限界があります。最終的にグローバル決済インフラとして持続的に拡張できるのは、水平スケーリングを前提にしたイーサリアム型のアーキテクチャです。

この視点に立つと、SWIFT や Visa、JPMorgan Chase などの大手金融機関が、単なるL1の速度ではなく、相互運用性・中立性・長期的な拡張性を重視している理由もよく分かります。