「だまされていない!」詐欺被害の家族、説得は逆効果

神戸学院大の秋山学教授(社会心理学)によると、詐欺被害に遭う人は共通して「動揺させられ、時間的に切迫した状況に置かれる」という。
 人には日常が常に安全だと考える「正常性バイアス」や、いったん思い込みに支配されると都合の良い情報を集めて信じ込む「確証バイアス」があるとされる。
だまされるわけがないと思っている人に限って対処できず、詐欺師の言葉を信じ込むのはこのためだ。
 家族の言葉に耳を貸さないことについては、「『お金を取り戻して見返してやりたい』という心理に陥っているのでは」とみる。

周囲の説得も“逆効果”に
 実は銀行で何度も「詐欺では」と引き止められ、警察を呼ばれて説得されたこともある。
不利なことは認めないといった症状がある。
脳科学に詳しい山元大輔・情報通信研究機構上席研究員によると、周囲の説得や否定は「妨害」とみなされて逆効果になるという。
「本人が心地よさを感じる出来事や記憶を喚起し、とらわれている事から意識を離してあげることが大切だ」