『阿Q正伝』

中国の作家魯迅の小説。

主人公 阿Qは,地蔵堂に寝泊まりする日雇農民。
愚かで力もないのに自尊心だけが強く,
相手が弱いとみるとけんかをふっかけるが,たいていは負ける。
しかし負けてやったのだと考えて優越感にひたり,
その優越感が崩れると「自分で自分を軽蔑できた」と考え,
大人物になったように思い込む。
やがて辛亥革命の混乱のうちに,罪もないのに処刑される。
観念的な操作であらゆる失敗を成功と思い込む「精神勝利法」,
面従腹背,卑屈と傲慢の二面性など,
封建植民地社会内における奴隷性格の典型といえる人物で,
その後そのような性格の代名詞ともなった。