『 逝っちゃ......うぅ......。』

薄れゆく意識の中で
つい声か漏れてしまう...

我慢が......

できなかった.......。

ほとばしる汗をぬぐうことも忘れ
わたしは床掃除に没頭していた....。

いや、

ゆかはゆか掃除に没頭していた。


聞いたこともない爆音と共に置き去りにされた謎の果実.....。
そして誰かがひょいひょいと避けるように見せかけペタペタと🐾🐾🐾踏み散らかしていってしまったその足跡の掃除をしていたのだ。

この廃墟となった建物に充満するとんでもない臭いの中、わたしは本当の意味であの世に逝かされてしまうのではないかという想いをいだきながら、今にも気を失いそうになっていた....。


......。

でも....。
......なんだか懐かしい。

この、におい....。

そう思った瞬間、稲妻が落ちるような激しい感覚がわたしの中を駆け巡った..。


「スカンク市さん......。」
口をついて出た自分の言葉に耳を疑う。


そう、思い出したのだ。
彼の名を......。


♪君の前前前世から
僕は 君を探しはじめたよ〜♪
おっと、また歌ってしまった。

         〈つづく〉