>>174
「……。」
いかん。
また始まる。

俺は自分に言い聞かせる。
――他人のペースは、他人のものだ。

その瞬間。
隣の客が店員に尋ねた。
「これって、どんな感じのラーメンですか?」

俺は目を閉じた。

聞こえなかったことにする。
俺はただの客。
ただの客……。
しかし、俺の脳内では壮大なファンファーレが鳴り響いていた。