手塚「いいですね、本来そうなんですよね。順位だけをとやかく言うのはイヤですね。
ただ、今の週刊文春なんかそうですけど、マンガは一本だけ、他の人のは載ってないというのがあるでしょう。
あれだと人気投票ないわけですよ。逆にあれも寂しいですね。競争相手がいない寂しさ……というか、手ごたえが全くないですから。
僕は今まで……競走の連続でした。大抵負かされて、コンチクショウと思っても、また負かされて、後が無いところまで来て。
そしたら相手が僕より先に名前消えちゃって。(笑)それでザマァ見ろという感じで僕が一ランクぐらい上がるよね。
するとまた新しい人が出てきてすごい人気になったりして、また段々僕がダメになってどうにでもしてくれという形になってやってると、
その人が僕より先にまたいなくなって……(一同笑)。そのくり返しですよ。
で、その刺激というか、差別感、コンプレックスみたいなものがいいんですね、僕の場合」
諸星「理想的ですね(笑)。人気投票では下の方でもいいと思うんだけどね。キン肉マンが受けてても、一方でこういうものもあるんだ、という風に見せていられれば」
星野「ジャンプにいると戦っているといいますか……。
それが例えば、スーパーアクションで描いておりますと、非常に居心地がいいんですね。(笑)
居心地がよすぎて薄気味が悪い。(笑)何か不安だなという」
編集者「ライバルはいますか?」
諸星「できるだけ意識しないようにしてるんですが……。他人が凄いものを書いちゃったらガクンとくる……。それはありますよ」
星野「大友さんのを見ると落ちこみますね」
手塚「最近、大友氏の絵に似てる人はやたら多いでしょ。
実は今日ね、星野さんの昔の短編とね、最近の作品を比べてみたわけ、絵を。
もしかしたらどこかに大友氏のカラーが入ってるんじゃないかなと思って。
目を皿のようにして見たんだけど、入ってないね、おたくの絵には」
星野「一時、入ってたんですよ」
手塚「いや、僕は調べたんだ。(爆笑)――そういえば主人公が大きくいるコマの、その他多勢の中にちょっと、横顔か何かに……いたことはいましだけどね。
でもそれを指してイミテーションだとは、僕は言わないんですよ」